お弁当作り(2022年1月)
弁護士 苗村博子
60 歳を超えて、初めてお弁当作りを始めました。コンビニやスーパーで買ったお弁当はそれなりにおいしいのですが、気になるのがプラスチックの包装箱。一週間お弁当を食べて、その分の箱を廃棄すると相当な量になります。そんな時に見たのが、2021 年 11 月 7 日放送の NHK スペシャルの『グレート・リセット』という番組でした。
産業革命時代からの温度上昇を 1.5 度までに抑えることの絶対的な必要性を教えてくれる番組で、これ以上に気温が上昇してしまうと、永久凍土が溶け、封じ込められていたメタンガスが大気中に放出され、熱帯雨林が消失し、さらに温度上昇が加速。その後どんなに手を尽くしても温度上昇を抑えることのできない状態になってしまうというのです。
牛や豚の育成から排出される二酸化炭素やメタンガスを抑えるための代替肉の推奨から、地下深く温室効果ガスを閉じ込めるプロジェクトまで、フランスでは、市民の代表に提案してもらい、二酸化炭素の排出量の多い飛行機に替わり、いくつかの路線を夜行列車に替えるプランなど様々な取り組みが紹介されていました。中でも問題視していたのが、家庭から排出される温室効果ガスの削減が難しいことでした。家庭内の冷暖房費や、焼却時に大量の二酸化炭素を出すゴミの削減が課題とされていたのです。
番組を見終わってから、ゴミの分別をより注意深く行うようになり、行きついたのがお弁当作り。まず、環境負荷を減らそうと、油汚れが落ちやすいという角のまるいお弁当箱を買いました。朝は、花の水やりや朝ヨガで忙しいので、週末にお惣菜を作りためて冷凍します。冷凍に向かない食材もありますが、代替肉で便利なのは、一度凍らせて作ってある高野豆腐。百均で買った製氷皿よりちょっと大きめのお惣菜冷凍箱に入れて保存しておきます。あとは庭からのお野菜を電子レンジで温めて出来上がり。今は茎ブロッコリーと芽キャベツが日替わりです。便利さを手放しての生活のグレートリセット、どこまでできるのか、少しずつでも挑戦したい一年の始まりです。